マインドフルネスとは?

こころ[mind]が充ちた[ful]状態」と、失った[less]状態には、どんな違いがあるでしょうか?

こころを失っている状態では、何かに気を奪われて、茫然自失になったりします。
たとえ、一瞬何かに気を奪われても、すぐに「今、ここ」に戻ってこられれば、今の自分にとって大切な行動に戻ることができるでしょう。
それが、「マインドフル」なあり方です。
つまり、「今、ここ」に注意を向けて、とらわれなしに大切なことを続けている状態ということになります。
Kabat-Zinnの有名な定義では、「意図的に、今この瞬間に、価値判断することなく注意を向けること」とされています。

ところで「今、ここ」には、(A)「皮膚の外側の今、ここ」と、
               (B)「皮膚の内側の今、ここ」があります。

(A)「皮膚の外側の今、ここ」

今見えるものに注意を向け続け、何かにとらわれてしまわない。
今聞こえるるものに注意を向け続け、何かにとらわれてしまわない。
今嗅ぐことのできる香りに注意を向け続け、何かにとらわれてしまわない。
今触れるものに注意を向け続け、何かにとらわれてしまわない。

(B)「皮膚の内側の今、ここ」
今感じる体内感覚に注意を向け続け、何かにとらわれてしまわない。

実は、お釈迦様が悟りを開いたときの状態や、キリスト教の祈りの修行の状態を、西洋の学者が研究し、心理療法、中でも行動療法に取り入れられてきた「こころの状態」も、マインドフルネスと呼ばれています。その中心は、「呼吸を意識し続ける」という瞑想のありかたです。

みなさんにとっては、(A)のマインドフルネスと(B)のマインドフルネスのどちらがやりやすいですか。
また、どちらが持続しそうでしょうか。

マインドフルネスのワーク

 マインドフルネスの状態を保てるようになると、
 ストレス事態から逃げ出したり、悪循環を生み出すような対処をしないで、
 事態をそのままに受けとめることが容易になります。


ゼミ生の作成した、マインドフルネス体験のワークのプリントを貼っておきます。


マインドフルに紅茶を飲む

マインドフルに音楽を聴く

 フュージョンとディフュージョン

人の頭の中は、いろいろな観念がごちゃごちゃに結びついています。そして、失敗や裏切り、恐怖などの体験に結びついた観念は、なかなか訂正されないネットワークを形成してしまいます。
ACTでは、「関係フレーム理論」というやり方で、このネットワーク形成のしくみを研究し、それを心理臨床に応用しようとしています。


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